よく、
「アイスクリームがしみる、」
「冬場は真水でうがいができない。」
という症状を訴える方がおられます。
拝見すると、虫歯があったり歯周病にかかっていたりする事も多いですが、
特に以上所見がなければ知覚過敏と診断されます。
神経をとる治療や知覚過敏を緩和する処理剤を歯に塗る事で改善しますが、
この、”しみる” という現象について一言!
戦時中や、戦後間もない頃は、夏場の冷たいもの、と言えば井戸水のせいぜい15℃程度であったはずではないでしょうか。
もっとも富士山の麓や、一部高山で万年雪が存在するような場所に住まれている方は例外で、真夏でも
氷にありつけたかもしれませんが、、、
ほとんどの地域では、井戸水にスイカを冷やして、おいしく食べていたようです。
冷蔵庫の発達した現代で、はたして15℃程度のスイカはおいしく感じるでしょうか?
つまり、冷蔵庫の普及とともに、夏場では難しかった低温も簡単に手に入るようになりました。
冷蔵庫に入れてあった漬け物がしみて食べれない、とかアイスクリームを食べるとしみる、
と言った状態は気の毒ですが、
例えば、
氷を手のひらで握ったとして、はたして何秒ぐらい耐えれるでしょうか?
指先でもかじかんでつらいような冷たさの物が、口の中にいれて何にも感じないとなればその事のほうが問題ではないでしょうか?
冬場の真水もそのまま風呂にはり、朝から水風呂に入れる人はどれぐらいいるでしょうか?
(普通入れないと思いますが、世界には氷の海で寒中水泳する人もいてますから、、、)
神経は冷たい刺激も痛みとして感じますので、痛みは無い方がよいですが、この痛みはどこかまでは正常で、あるところを超えると異常と判断します。
自分のことで恐縮ですが、私は一本も神経をとった歯がないので冷たい物は結構しみます。が、
「生きている証拠!」と のんきに構えてます。
しみるから、といって闇雲に神経をとったりせず、しっかり神経温存策をとって、それでもダメならあきらめて根の治療を行うのがよろしいかと思いますが、如何でしょう。
神経をとった歯はもろくなりますからねぇ〜